大栄技研工業株式会社

鉄を理解し自在に扱う職人集団

大栄技研工業株式会社

「鉄とトモダチになる」をモットーに、鈑金・溶接技術を核として多様なものづくりに取り組む大栄技研工業株式会社。
鉄と「トモダチ」になるとは、鉄という素材の癖や性質を深く理解し、自在に扱えるということです。例えば、溶接による熱変形を逆手に取り、あらかじめ歪んだ形で溶接し、冷却後に狙い通りの形状へ導く。そのためには、シミュレーション技術だけでなく、現場の経験や熟練の知恵が不可欠です。人と技術の力を融合させ、鉄に語りかけるように形を与える、その姿勢こそがこの会社のものづくりの本質です。


変化を恐れず、技術を軸に異分野へ挑戦する姿勢

大栄技研工業は、1955年の創業以来、金属加工の分野で独自の歩みを重ねてきました。創業当初はパチンコ台の金属枠を製造していましたが、高度経済成長とともにフォークリフト用部品の製造へと軸足を移し、国内有数の産業車両メーカーと長年にわたる取引関係を築いてきました。
やがて「自社製品を持ちたい」という強い想いから異分野である空調業界に挑戦。風量調整や防火機能をもつ空調用ダンパーの開発・製造を手がけるようになりました。空調用ダンパーとは、ビルや商業施設などで使用される空調ダクト内の空気の流れを調整する装置。風の量を調整したり止めたりして、部屋ごとの温度管理や節電に役立っています。火災時には煙の侵入を防ぐ精度の高さが求められる重要な建設部材です。
これらの事業展開はいずれも、鈑金・溶接という自社の核となる技術に軸足を置いたものです。磨き上げたコア技術で鉄を自在に扱い、部品加工から自社製品の開発・製造へと領域を広げながら、市場のさらなる拡大を目指しています。

品質を支える現場力と、技術を次代につなぐ仕組み

大栄技研工業の品質を支えているのは、日々現場から生まれる工夫と改善の積み重ねです。社員からは年間300件以上の改善提案が寄せられ、全社で課題を見つけ、常に改善を繰り返す姿勢が根づいています。
とくにフォークリフトの屋根を支えるピラー部品の製造では、国内外でも例を見ない独自の加工技術を確立しており、運転者の命を守る安全性と耐久性を両立する構造部品として高い評価を得ています。
こうした高度な製品づくりを実現するために、三次元レーザー加工機や多様なプレス機、溶接ロボットなど先進的な設備を整備。さらに「溶接道場」と名付けた社内育成プログラムにより、熟練工の技術と勘を若手世代へ継承する取り組みも進めています。ベテランと若手がともに現場を支え、技能と創意が融合する環境こそが、同社の強みである「精度の高いものづくり」を支えています。


半田市州の崎町2-108
TEL.0569-20-2050
https://www.daieigiken.co.jp/